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2012年5月03日 16時55分

ほまち

 「帆待ち」「外待ち」と書く。
このあたりでは「ほまちかせぎ」と使われることが多く、「ほまづ」と濁ります。方言ではなく、国語辞典にも「出帆を待つ間の船頭さんの稼ぎ」「臨時の収入」「へそくり」と載っています。多く東北地方で言われてきた言葉と但し書きがついて。相馬に行くと「小遣い」「駄賃」の意味となるそうです。
 
 江戸時代、運賃積み船の船頭らが運送契約以外の荷物を載せて内密の収入を得ていました。不正行為です。ただ、買い積み船の北前船では船主の了解の下、船の余積みを利用して得た運賃を低賃金の補いにしていたそうです。こんなことから臨時に私的に得る金銭、物品、内緒の金、へそくり、小遣い稼ぎの意味となりました。
 
 これは帆船が潮や風を待つため寄港したところで、その地方の積荷をすることから起こります。船頭さんらは意外なところで小遣い稼ぎをしていたということです。他に「ほまち田」「ほまち雨」という言葉もあります。意味は想像がつきます。

 
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