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2011年12月30日 14時12分

被災地石巻の師走(今)

 ここ石巻では、師走を迎え何かと慌ただしい。
ここ数日は忘年会の開催も多いようで、まちなかの
飲食店は大忙し、タクシーや代行も不足。
3.11の被災を忘れる忘年会=それはそれは忘れたい
出来事です。

本日も各テレビ局では報道特番で津波の様子や被災者の
被害や想いなどを放送していますが、もう止めてくれ!の
声もテレビ局に届いているようです。
家族や会社を流された方々の想いは「思い出したくない」など
複雑な心境がその申し出に表されています。

この時期(被災地の環境)に年末を迎えることに被災者は
戸惑いもあるようです。年内に家族に不幸があればお正月
様(神様)をお迎えすることができません。
行方が未だわからずも、死亡届を出さなければならなかった家族。
未だ心中の整理がつかずに、発見を待つ家族。
年末のこの時期、被災家族には強制的に現実を突きつけられる
ことになります。

しかし事実、時は過ぎ正月がやってくる。
悲しい思いの家族と、被災が少なくお正月をお迎えする準備を
している家々も存在します。各スーパーではお正月用の食材が
多数店頭に並び、多くの市民が買出しをしています。
そこには新年に向けての希望の笑顔も見受けられます。

節目に至るここ数日、
被災地における各々の家族と人々の想いは複雑です。
震災の現実が全国で風化する中、ここ被災地では天国と地獄の二つの
現実があり、厳しい状況は変わりません。

報告 会長 伊藤秀樹

 
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