2012年2月10日 9時35分
ピースボート活動紹介 ~ホタテ殻回収プロジェクト~
一般社団法人ピースボート災害ボランティアセンターでは、
3月17日より先遣スタッフが被災地に入り、被害状況の調査や
支援ニーズの確認後、緊急支援を決定しました。
今回は、ピースボートの“ホタテ殻回収プロジェクト”
をご紹介いたします。
石巻市雄勝町雄勝のある場所に津波で流されたホタテの殻が
一ヶ所に大量に流れ着き、そこから再利用できる殻を
一つ一つ手作業で拾い洗浄し、袋に入れるといった作業を
12月半ばから行っています。
このプロジェクトのリーダー、サザンさんにお話を伺いました。
ピースボート所属 サザンさん“ホタテ殻回収作業”が始まったきっかけは、
ピースボートが仮設団地に「仮設“絆”新聞」という
新聞を配布しながら地元の方のお話を聞いていたなかで、
その仮設に住む地元住民の千葉さん方から
“ホタテの殻回収”の話があがり、
「津波で流されたホタテの殻を拾っているんだけど…
すごい量で2人じゃ追いつかない…どうしたものか…」と
相談され、配布チームからこの話を聞いたサザンさんは、
今回のプロジェクトを立ち上げたそうです。
ホタテの殻は想像をはるかに超えるの量!
作業当初は、地面から1m程の高さすべてホタテの殻で
覆われているといった状態だったそうです。
12月半ばから1ヶ月間で地面が見えるまでになっていました。
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最初は、殻の選別、泥落とし、袋詰めを一人一人個別に作業していた。
だんだん地面が見えてきて作業の手順も把握してきたので
今のようにそれぞれチーム分けして効率良く
作業できるようになりました」と話されていました。
再利用できる殻の選別作業の様子
再利用できる殻の泥を落とす作業の様子
泥を落とした殻を袋に詰め軽トラで運ぶ作業1日の作業時間は朝9時から午後3時ころまで
休憩を挟みながらの作業ですが、季節は真冬。
場所は海沿い。海風により10分程で手足の指先が悴むといった状況。
凍てつく寒さの中、腰を曲げての作業は非常に過酷な作業です。
サザンさんは、
「この作業をしなければ地元のおばちゃんの仕事がなくなり、
漁師さんがカキ養殖できなくなる。地元の方の生活を
震災前の生活に近づけるように戻していきたい。」
とおっしゃっていました。
こうしたホタテの殻は地元の水産業者から
一枚単位で買い付けており、大切な財産です。